JCで学ぶ、徹底的な相手目線

NPOが存在感を高め、企業も利潤追求のみならず地域の発展に様々な社会貢献を行う今、あえて青年会議所という団体で活動する意味を見出し難い社会になってきました。
今一度、青年会議所活動に従事する究極的な価値を、お世話になっている先輩たちの声を借りて、整理したいと思います。

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先日、snow peakで服を買いました。私はアウトドアブランドが好きで、仕事着にも一部取り入れたり、バッグも断然バックパック派です。とりわけ、THE NORTH FACEのアイテムが好きです。snow peakやノースフェイス、そしてパタゴニアなどは、ブランドイメージがとても素敵だなぁって思うんですよね。

ただ単にアウトドアやキャンプの写真を撮って顧客に見せるのではなく、ブランドイメージをもって景色を切り取り、そこに入り込みたくなる演出を行っています。ある種のストーリー性を持たせている、と。

この手法は究極的に顧客目線の徹底であり、さらに顧客が「そこに到達したい」「参加したい」と感じるように導く先見性というか、リーダー性のような要素があります。

青年会議所とは

このブログでも時々買いていますが、私は青年会議所(JC)という団体で活動させて頂いてます。

20歳から入会することができ、40歳になる年に卒業が義務付けられる、「奉仕・修練・友情」を三信条に掲げ、明るい豊かな社会の実現に向かって活動する大人の道場的な場所です。「明るい豊かな社会」というのは、要は紛争や貧困問題がなくなり、経済が持続的に発展し、市民誰もがのびのびと生きていける社会、ということです(私なりの解釈です)。

こんな社会に1mmでも近づくために、20〜40歳という未熟な年代が、それぞれの地域づくりをテーマに、己の成長を追求するステージが用意されています。

とはいえ、様々な自己啓発セミナーや市民活動、商工会議所をはじめとする経済団体とどこが違うのか?と問われた時に、明確に答えを持つことはなかなか難しいと思います。

①言葉の隅々にまでに考え抜く

「ここは「拝啓」ではないでしょ。「謹啓」とか、もっと相手を敬う言葉あるでしょ?少なくとも自分たちより目上の人に手紙を書く時に、思考停止的に「拝啓」で書き始めるのはやめなさい」

これは、青年会議所っぽいやり取りの1つと言えるかもしれません。

青年会議所は、とにかく相手を敬うという大前提があります。だから、挨拶するときには握手を求める習慣がありますし、例えば私の所属する茅ヶ崎青年会議所では、目上の人が挨拶をされるときには座布団の上に座らない、という教えが徹底されています。

これは、今の時代の空気からすると、明らかに「やり過ぎ」です。私生活でこれをもろに披露するならば、周囲の人にドン引きされるレベルと言えます。ですから、これは青年会議所にいるときのみの振る舞いと言えます。

上記の「拝啓」と「謹啓」のやり取りも、世間的には拝啓で統一していても全く問題ありません。けど、青年会議所では上記の話が出てきます。

これには理由があります。

私たち、地域の零細中小企業の経営者は、社会で持続的に企業経営をおこなっていく上で、やり過ぎくらいの青年会議所の「型」を体得して、その精神性をベースに人と接するようになることがとても大切なんです。弱い存在が、強い存在と対峙した時に、振る舞いが一流であることがすごく重要なんです。型を学ぶということは、そういうことなんです。

これは私が尊敬する先輩が5年くらい前にお話をされていたものです。

マナーとして通じるかどうか、というレベルではありません。私自身が、どこまで相手を敬った言葉遣い、配慮をできるかという話です。

青年会議所では「おもてなし」という言葉がよく用いられますが、それは、実はすごくレベルの高い話です。私が青年会議所を5年やっていて、今回のブログ記事を書くにあたってあえて「おもてなし」を定義させていただくとすると、相手の立場に立って、相手がして欲しいと思うように先回りをしつつ、私たちが発信したいことを十分に感じてもらうという営みなのです。

②礼節を極める

「先輩に協賛を求める場合に、そのやり方はおかしい。今そのやり方をしてしまうと、先輩たちは面食らってしまう。もっと根回しをして、相手を立てて、丁寧に実践しなさい。」

今、茅ヶ崎では青年会議所の少し大きな大会を開催するために、青年会議所OBをはじめとして、市内の企業のみなさまに協賛金を募る活動をしています。

この協賛活動って、ただ「お金をください」という活動ではありません。

  • 今回の大会の趣旨目的は何か
  • どんな内容なのか
  • この大会を開催することが、地域にどんなメリットがあるのか
  • この大会に協賛することの意義・価値ってどこにあるのか?

このプレゼンテーションをして、大会で発信したい本質的な訴えかけをしていく活動に他なりません。その中で活動に賛同してくださる方々から、協賛をお預かりするということになります。

この観点から、

  • 協賛依頼文が上記を満たしているかどうか
  • シンプルかつわかりやすく書かれているかどうか
  • 相手に敬意を示した言葉遣い、書類の体裁になっているかどうか

ということが欠かせません。

③次の世代のために行動する

青年会議所の活動の1つの大切な価値として、私たちの次の世代のために今やっておくべき手を打つ、という色彩が強い点が挙げられます。

たとえば、今年日本青年会議所という全国組織では、シンギュラリティというテーマで提言を行っています。これはAIがAIを生み出す時代が間もなくやってくるときに、それをコントロールするための人類のあるべき道徳心を今のうちから研究し、啓発していくべきことを目的にしています。

その時代がやってくるのはあと20年くらいと言われていますが、そのときに今の青年会議所メンバーは60歳近い年齢になり、その時代のど真ん中の世代ではなくなっています。けど、その時代に突入した時に上記のような道徳心を考えていたら、技術核心に追いつかず、ロボット技術を悪用する風潮が高まってしまうかもしれません(超簡単に書いてますのでご容赦ください。)。

ですから、今のうちから20年後の社会のあるべき姿を描き、先手を打って活動しているのです。

まとめ

以上、いろいろと書かせていただきましたが、青年会議所活動に従事する本質的な価値とは、

「常に相手の目線に立ち、相手を敬いながら、成し遂げる力を持つこと。その相手とは、現代のみならず、次世代をも含むため、社会の事象に強い関心を持ち、先見性を磨くために知識経験を高めること。その意義・価値を40歳までの短い期間で徹底して植え付け、習慣化すること。」

というふうに私なりに考えています。

かなり重いですが、だからこそやっぱり取り組む価値があるのだと思います。

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【編集後記】
昨日はつくばで関東地区大会というものに参加しました。普段足を運ぶ機会がないつくばですが、大学もあるのでとても良いところでした。
【昨日の1アクション】
自分を磨き、自分を成長させることが、自分と出会う人にとってのメリットになるということを実感。そのために、振る舞いを意識し続けようと誓う1日になりました。

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