クラウドソーシングと行政書士業務は親和性がある

テック系のフリーランスや、テープ起こしなどの作業系を生業とするフリーランスが、仕事を受注するプラットフォームとして、ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシング・サービスが流行っています。この仕組み、行政書士業はかなり親和性が高いと考えています。

ファイル 2017-04-21 9 24 40

ハワイ滞在先にて。パソコンがあればボーダーレスです。

クラウドソーシングが普及する理由

クラウドソーシング(英語: en:crowdsourcing)は、不特定多数の人の寄与を募り、必要とするサービス、アイデア、またはコンテンツを取得するプロセスである。 このプロセスは多くの場合細分化された面倒な作業の遂行や、スタートアップ企業・チャリティの資金調達のために使われる。

これはWikipedia上の定義です。

「作業の個別発注」と「集合知の利用」、そして「スキルの売買」を総合してやり取りするのがクラウドソーシングです。

たとえば、私は各所で会議に出席する機会があります。経営に関する各種の会議をおこない、文字コミュニケーションだと言葉にしにくい直感的な発言などをぶつけ合い、次のアクションにつなげるのが会議です。こういった会議では、議事録を作成します。議事録には様々な種類があるのですが、基本的には発言内容を読みやすく書面に落とし込み、事後的に振り返るときに会議内容を客観的に確認できるようにする、というのが趣旨です。

この議事録の作成は、各組織においてもそうですが、行政手続きにおいても議事録の写し(コピー)の提出を求められることが多く、決して「ただ作成すれば良い」というものではありません。会議の内容が読み取れる程度のクオリティは維持しなければなりません。

ただ、議事録を作成するという作業自体は、誰がやっても性質が変わるものではありません。得手不得手があるため、完成した議事録それ自体のクオリティは左右されるとしても、会議内容が変わってしまうわけではありません。このような議事録作成は、単純作業ですから、なるべく安く、なるべく早く作ってくれる人に依頼したほうが経済的です。

こういったときに利用できるのが、クラウドソーシングです。

また、世の中には自分以上の考えを持っている人が無数にいますので、そのような方々からのコメントをもらうのも、インターネットの持つ魅力です。その仕組みとして、やはりクラウドソーシングがあります。

さらに、名刺のデザインをしてほしい、ホームページを作って欲しい、なんていうオーダーを実現するのもクラウドソーシングで実現できます。

いずれも、そのスキルを持っている人が、様々な事情(費用、移動コスト、時間、仕事場所など)を考量した結果として見積もりを出し、受託するものですから、結果として発注者はコストも下がるし必要なスキルを調達できますし、受託者は自分の求める仕事を行うことができます。

行政書士業務の特殊性

行政書士の仕事には、「書類の作成」が大きなウエイトを占めていますが、その一つを取ってみても、その目的は様々です。記録をきちんと残したい、相手に法律的な主張を伝えたい、行政に提出をしたいなどの様々な場面で何万種類もの書類の作成に携わります。

これらの書類の多くは、法律や条例などの法令で定められた要件にしたがって作成することが必要です。

この専門性ゆえに、一般の市民と公的機関をつなぐ行政書士という仕事があるのですが、それでも法律上の建前としてあらゆる書類の作成、手続きは本人がおこなうことを想定して制度設計されています。この点は、弁護士も司法書士も税理士も社会保険労務士も皆同じです。

ただ、この中でも行政書士の仕事の特徴として際立っているかなぁと思うのが、単発的な業務が多く、手間を惜しまなければなんとか自分でやり切れるところだと思っています。逆に言えば、「誰が担っても同じ結果になりやすい」仕事とも言えるのです。(これはさらにハイレベルなコンサルティングが必要な分野には当てはまりません。あくまでも行政書士として関与するルーチンに近い業務についてのみ当てはまります。)

この分野で必要なサービスの提供を目指す

今、たいていの手続き情報はインターネットを検索すれば手に入ります。書式は公開されていないケースも多いですが、役所にお願いをすればメールで送ってくれることもありますし、最悪の場合でもFaxや郵送に協力してくれるところもあります。(どちらの対応もしてくれないケースでは、もはや行政の怠慢です。)

とすれば、手続きを必要とする個人や企業と、私の事務所とが協力関係を構築し、書類の内容の確認と必要な情報のヒアリングや組織体制の整備、必要書類の調達などをきちんと役割分担をすれば、Webで完結したサポートが可能になります。

先日、ハワイに1週間と少し滞在しているときに、この辺りの事業計画をまとめました。

この事務所も6年目の後半を迎えますが、数々の反省と培った強みを生かして、次のステージで仕掛けていきます。

||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

【編集後記】

自分らしくあり、妻が妻らしくいられるスタイルを構築したいと心から思った今、それがクライアントの真の利益に合致するサービスになるようにTry&Errorを繰り返していきます。

||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||