やらないことを増やすために、やれない場所に身を置くことのすゝめ

仕事で電話をなるべく使わないようにしている私ですが、それができるようになってきたのは、電話に出れない状況が増えたからです。結果的に大幅にシフトすることができました。

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独立開業当初、問い合わせの電話が来ることはほとんどありませんでした。来たとしても、せいぜい営業電話だけでした。

そんな状況でありましたが、営業活動をおこなっている間に3年も経てば電話が欠かせない状況となり、日中は電話対応にかなり時間を割かれてしまう結果となりました。

その3年後の今、日中の電話は3年前の5分の1程度になりました。でも売り上げは当時の倍にはなっています。

会うより電話、電話よりメール、メールよりチャット

仕事の基本は、お客様との対面を前提としたリアルな関係です。そこでのやり取りから醸成されていく信頼関係が仕事の基盤を強くすることは間違いありません。

しかし、私は一人で仕事をしています。一人で仕事をしている以上、時間を効率よく使わなければ、受託した仕事を進行させることができません。時間を効率よく使わなければ、お客様との信頼関係が壊れてしまうわけです。

そこで、電話の登場です。電話は世界中どこにいても会話を可能にする優れたツールです。こちらがかけたいときに電話をすれば、先方の電話が鳴り、呼び出してくれます。この電話のおかげで、産業は大きく進展しました。わざわざ移動しなければならなかったコミュニケーションを、移動せずして行えるようになったわけです。でも、次第に電話コミュニケーションですら効率を害するようになります。電話に出るのが当たり前、の空気が醸成されるからです。

そうこうしているうちに、メールになりました。都合の良い時に読んで、都合の良い時に変身をする。会議中にスマートフォンを取出し、会議を聞きながらメールでやり取りができるようになりました(その良し悪しは不問にします。)。

ただ、たくさんの人たちとメールをしていると、同じお客様と同時並行で進んでいるプロジェクトや連絡事項が錯綜してしまい、メールを探すのも大変になります。検索機能を使っても時間を要することが出てきました。

すると、LINEが普及しました。最近は公私関係なく、LINEでやり取りすることが増え、グループ機能のおかげで電話以上のコミュニケーションも進むようになりました。ただ、データが一定期間で消えてしまうという点がネックです。

そしてとうとう、古くて新しいコミュニケーションとして、チャットを用いるようになりました。

変われないなら、変わらざるを得ない環境に身を置く

この流れは、私の中での話です。コミュニケーション全体を10とすると、まだまだ対面に会うことを9、補足的に電話1という人が多いのが事実です。若い人でも、文字コミュニケーションに慣れていない人は多く、やっぱり対面を6くらいまで減らすのが限界であることが少なくありません。

私も、会った方がラク、電話の方がラクということは少なくありません。そのため、なかなか切り替えることができませんでした。

ただ、定期的に国外に出ることが増えてくると、簡単に会ったり電話することも難しくなってきます。時差もあるからです。そうすると、必然的に文字コミュニケーションに主軸を移さねばなりません。文字コミュニケーションの中でも効率的な手段に移さざるを得ません。

こうして、メールとチャットというところで落ち着きました。電話も対面もそれぞれまだ1から2くらいありますが、これも限りなく0に近づけていく形を作っています。

まちづくりに一番欠けていることは、やらないことが定まっていないということ

こうやって、コミュニケーションのやりかた一つを変えていくだけで、私は3年前でこなせていた仕事の倍はこなせるようになりました。知識や経験も増えるため、効率が勝手にあがることはあるのですが、何よりも移動や急な時間のロックが減り、PCに迎える時間が増えたのです。

こういった考え方は、仕事やライフスタイルだけにとどまらず、まちづくりにも生かせるのではないかと思います。

たとえば、そのまちの予算が足りず、人員を増やすのも新たに事業を増やすこともままならない地域はたくさんあります。このような場合、支出を減らすか、収入を増やすか、現状維持をやむ無しとして受け入れるかの選択しかありません。

一般市民である私からすると、役所の仕事は支出を減らす方向で努力をしています。昼食時には電気を消してお弁当を食べている姿を見ると、涙ぐましいと思います。

しかし、そういう節約志向だけでは限界がすぐに訪れます。事業を減らすか、収入を増やす方向に舵を切るべきです。

昨日、行政関係の方々と食事をしていたときに、上記のような話になりました。公共施設の建て替え時期が訪れているのだけど、予算がないのだそうです。それを聞いて私は、

「学校も含めて、公共施設を減らしたらどうです?」

と提案しました。

よくよく考えてみれば、各市町村で教育施設を持つべきという前提自体、もう確かなものではないと思うんですね。隣町に行けば学校があるならば、うちのまちでは学校を設けずに、隣町の学校に行きやすいバスを走らせるなどして、アウトソースするのです。

逆に、他地域でなかなか実施できない、実施することが苦しい事業について、うちのまちで実施できるものがあれば、それを請け負うのです。有償で。すると、仕事自体が減りつつ、住民が受ける公共サービスも減らず(ひょっとすると向上する可能性も。)、建て替え予算をねん出できない地域の問題は大幅に改善するわけです。

一般企業でやっている当然のことを、実は地方公共団体はかなりできていません。その理由は、その地方公共団体の中だけで物事を考えてしまうからです。もっと俯瞰して隣接地を見たり、もっと俯瞰して日本全体、さらには世界全体からサービスの合理化を検討することが求められているし、それが可能な時代に突入しています。

知識をつけるだけなら、学校すら不要です。社会性を学ぶことにこそ共同学習の意味があると思いますが、その社会性すらインターネットに見出すこともできるかもしれません。

下手にお金があったり、人員がそこそこいたりすると、効率化はなかなか無理だと思います。無難な発想しか出せないからです。

でも、どんどん世代交代してますから、まちづくりもこれから一気に変わるんじゃないかと楽しみです。

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