結局、アウトプットは自分の価値につながる|研修講師を務めました

11月5日、神奈川県行政書士会湘南支部の研修会にて講師を務めさせていただきました。研修講師はすこぶる準備が大変ですし、経済的ではありませんが、リターンはとても大きいと感じます。

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私たちのような仕事は、業務に関する知識の習得を一生続けなければなりません。法律というルールに則って仕事をさせていただく以上、そのルールが変更し続け、増え続ける限りは、知識習得は終わらないのです。

今回、「一般社団法人業務の携わり方 ・他の法人形態との違いと活用」というテーマで、3時間弱の研修会を行政書士会の湘南支部(私が所属する支部)でおこないました。

私自身、NPO法人や社団法人のいくつかで役員を務めており、いわゆる非営利セクターにおける活動を自分自身も行っていることから、今回の研修テーマの講師に選出していただきました。

研修の内容の方向性を吟味

みなさんは、「一般社団法人について説明してください」と言われたらどう思いますか?誰に対して、どのようなレベルで、どのようなゴールを定めてお話をするかというのが実に難しいものがあります。なぜならば、受け手のニーズが読めないからです。

私は、(決して豊富ではない)私の経験に基づき、この分野に携わっている行政書士はあまり多くないと踏みました。というのも、こういう分野で活動している同業者にお会いすることがほとんどなかったからです。そのため、今回の研修は以下の要素で検討しました。

  • 一般社団法人についてイメージを持っていない先生がほとんどで、しかしながら、株式会社等の法人設立については関与経験のある先生が半数程度になるのではないか。
  • 一般社団法人についてイメージを持っていないとすれば、NPO法人についてもイメージをお持ちでない先生が大半ではないか。
  • 他方で半数は法人設立に関与することが無く、今後業務に取り入れたいという意向をお持ちではないか。
  • 以上を前提としつつも、法人設立の手続き自体は決して難しいものではないので、手続論に終始してもせっかくの3時間が勿体無いのではないか。
  • まだまだ未熟な私が諸先輩型にお話をできるとすれば、私自身の経験に基づく、私なりのスタイルでお話をすることで、ちょっとしたヒントを提供できるのではないか。

これらが、私が今回の研修を迎えるにあたって前提とした環境です。

そのうえで、今回の研修ゴールを「一般社団法人を切り口に、依頼者の法人形態選択に関する 相談に対して、アドバイス・情報提供できるようになる。」と定めました。

どのようなことが検討材料となって、どのような情報を持ち合わせて、どのようなスタンスでクライアントと関わるのかという点に重きを置いてお話をさせていただきました。

研修に向けてのモーレツなブラッシュアップ

今回は私が研修講師を務めさせていただきましたが、私はこの分野のプロフェッショナルというわけではありません。テクニカルな節税スキームを持ち合わせているわけではないですし、年間何十件もこなすわけでもありません。目の前の、普通の人が「こんな取り組みをしたい!」に関与している、普通の行政書士です。

そのため、上記のような環境下で、研修を受ける前よりもちょっとだけ視野が広がるような内容でお話をするためにも、今一度知識のブラッシュアップが必要と感じ、文献の購入、市場に流通する有償のマニュアル類の購入・分析、Web上の情報(関係省庁のWebサイト、士業のWebサイト、様々な団体のWebサイト)の精査、周囲の社団法人やNPO法人関係者からのヒアリングを行いました。時間にして100時間、具体的な支出として6万円くらいですね。大変な労力です。

しかしながら、この研修講師というのは大変有益な機会だとも感じました。

  • 非常に忙しい日々の中で強制的に情報をインプット、整理する機会となる。
  • 自分自身の理解不足がどの点にあるのか気づく機会となる。
  • 大きなストレスが自分を成長させる機会となる。
  • 自分という存在を発信することにつながる。結果として新たな出会いにつながる機会となる。
  • プレゼン経験が蓄積され、さらに発信力が高まる。

研修講師は、決して報酬は大きくはもらえません。確実に大幅な赤字となります。

でも、それ以上に大きな自己投資につながると感じます。今回の支出が6万円であるにしても、この機会を通じて自分の市場価値が高まるのであれば、効率的な自己投資の手段といえるでしょう。

人前で話すのはあまり好きではありませんが、今回も多くの反省点が生まれましたので、その反省を次の成長に生かすべく、いただいた機会はこれからも大切にしたいと思います。

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【編集後記】

行政書士として開業して初めて参加したのが5年前の昨日の研修会でした。当時は行政書士としてどこを向いて足を進めれば良いのかも分からず、ちょっとずつ業界に慣れて、自分なりの方向を模索できれば・・・と考えてました。

5年が経過した今、本当にしんどい思いをしながら何とか二本の足で立つことができるようになり、素敵な女性に巡り合って結婚することもできました。

次の5年は、この行政書士業を自分なりに仕組化して、さらなる価値を提供できる環境づくりをしていくのが一番のミッションです。頑張っていきます。

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