「発信」は、動機付けと、受信する人よりも一歩高い目線が、共感を生む本質であると学びました。
私たちは広報を考える時に、いつも「何を発信するか」「どう発信するか」という点に考えを集中することが多いものです。「このまちの良さを知ってもらいたい」と思えば、まちの魅力を掘り下げて、それをブログやホームページ、場合によってはポスターという媒体で発信しようとするのが常でしょう。
この活動を徹底することができれば、そのまちの魅力を発信することはできるでしょう。
アクションを生み出すためには「動機付け」と「1つ高い目線」が必要
でもそれだけでは、「へぇ、そんな魅力的なまちなら行ってみよう」という人を多く創出することはできません。なぜなら、「まちの魅力」を「どこに行くか」の選択基準にしている人は決して多くはないからです。
例えば、私はごく普通かつ特に際立った趣味もない男ですので、女性の化粧品のコマーシャルを見ても、「わぁ〜、これほしい☆」という気持ちにはなりません。素敵な女優さんをモデルとして起用して、美しく魅力的なメイクアップを見て、綺麗だなぁと思うことはあっても、私の行動に影響を与えることはないわけです。私に関係がないからです。
でも、例えばそのコマーシャルを見て、商品開発の秘話が解説されていたり、起用されたモデルのその商品に対する愛着のようなものが掘り下げてられていたとすると、いろいろなビジネスモデルを検討する私のような人には、その化粧品が化粧をするためのそれというよりも、新しいインスピレーションだったり、興味を掻き立てることになるため、「これを奥さんにプレゼントしてみようかな」という動機につながり、購買というアクションにつながるわけです。私に関係するからですね。
そして、その商品開発の秘話などがありふれたものでは足りず、「へぇ、そうなんだ!」という関心を生むものであって初めて、購買につながるのです。
まちの魅力の発信を考え直すと
私は茅ヶ崎というまちが好きです。ゴリゴリの愛情に溢れているという感じはないですけど、このまちで育ち、このまちで幼い頃からサッカーに打ち込み、このまちから大学に進学し、このまちで恋愛や喧嘩をたくさんした様々な積み重ねがあり、大人になってこのまちを愛する人に多く出会い、オシャレなイメージも相まってアイデンティティのようなものができています。
私は茅ヶ崎JCという団体で広報を担当していますが、このまちで活動する茅ヶ崎JCという団体の活動をどのように発信するのかということを大変悩んできました。それは、どうしても一方的な発信になってしまう感が否めなかったからです。
しかしながら、尊敬する先輩と話していたら、上記の「動機付け」と「一歩高い目線」について決定的に欠けていることに気がつきました。
このまちに来てもらいたいと思うならば、ここに来るとどんな心地よさを感じられるのかとか、どんな刺激があるのか、どんな美味しいものがあるのか、ということが動機付けとなり、このまちでどんな魅力的な生活をしている人たちがいるのかという、ちょっと掘り下げた発信が、「一度訪れたいな」と思うきっかけになるのだと思います。
そしてリピーターを増やすならまた次のステージで考えなければならないわけですが(これができていない地域が多くて、リピートにつながらない課題を抱えています。)、以上のような視点で今一度日々の発信行動を反省してみると、新たな突破口を得られるのではないでしょうか。
物事を発信するというのは実に奥深いものです。
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【編集後記】
肋骨を骨折して以来、お腹の膨張感が気になっていたのでCTスキャンをしてもらいました。
骨折以外は、若干胸に水が溜まっているものの、内臓にも目立った損傷はなく、安心しました。ただ、この膨張は太っているだけなのかと思うと、早く完治させてダイエットに励みたくなります・・・
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